炎上案件を進めるには・・・②

前回の続き・・・

炎上案件を進めるにあたり、経営陣には、覚悟を持って妥協することを覚えて欲しいと話した。

では、社員はどんな覚悟を持てばよいのか・・・

プロジェクト招集による明確なメリットがない

そもそもプロジェクトへの参画というのは、社員にとって負担が掛かる。

特に我が社の場合、プロジェクトに招集されたとしても、自分の業務が見直されることがほとんどない。

※いや皆無・・・

そのため、プロジェクトに招集されると、真っ先に拒否反応を起こす社員がほとんどだ。

※いや全員・・・

しかも、そのプロジェクトに招集される社員とは、優秀な人材が多く、自分でちゃんと仕事を持っている上に、あらゆる場面で声を掛けられ、アドバイスをしたり、業務を手伝ったり、調整したり、段取りしたり・・・という自分の仕事以外で時間や労力を奪われている人材がほとんどだ。

もちろん、そのプロジェクトを自分自身の成長のためと位置づけられる社員ならポジティブプロジェクトの招集を受け入れるだろうが、そんな社員はまずいない。

なぜなら、そのプロジェクトが上手くいったとしても、目に見えた報酬というものは一切ないし、評価もされないからだ。

頑張ってプロジェクトを成功させたとしても、会社からも誰からも実施したことに対するお礼や高評価を得られなければ、自然とプロジェクトに関しても、余計な仕事・・・という位置づけになっていくだろう。

自分の状況を正しくプレゼンする能力を身に付けることが必須

とは言え、プロジェクトに召喚されてしまったら、はっきり言ってお断りするのは難しい。

何せ、相手は経営陣。

逆らったらどんな災いが自らに及ぶか、想像もできない。

※いや、ろくなことにならないのは確定しているが・・・

だから、プロジェクトに呼ばれたら、ある程度はちゃんとやる・・・という気持ちは持たなくてはならない。

問題は、何でも言われたことをやればいいかというと、そうではないということだ。

なぜなら、今の経営陣というのは、自分たちがやらせる仕事だけが、社員の仕事だと思ってる。

※いや、そうは思っていないかもしれない、見て見ぬふりしているだけかもしれない。

だから、このプロジェクトが成功すれば、社員が自分で抱えている仕事は、自分たちは寝ている間に、社員たちが何とかするだろう・・・という考えだ。

社員としては、溜まったもではない状況。

だからこそ、しかるべき場で、しかるべきタイミングで、しっかりと自分の状況を説明できる準備をしておかなければならない。

そのためには、日頃から、自分の作業をまとめておき、自分は今、どんな仕事を抱えているか、そして直近1か月ではどんな状況になるか、それらにどんな時間と労力を奪われるかを、はっきりとプレゼンできるようにならなければならない。

そうしなければ、経営陣は都合のいいように解釈する。

あ~、このプロジェクトは、こっちが何もしなくても、この社員たちはできるんだと・・・

そういう勘違いが経営陣に始まるわけだ。

自分の状況をその場に合わせた制限時間内にきちんと説明できる人材は、この会社にはいない。

また、その場で発言する勇気や経験も持ち合わせてはいない。

だから、経営陣は何も分かっていない・・・となってしまう。

分かっていないのではなくて、私たち社員が説明できていないだけ・・・とも言える。

どっちもどっち

プロジェクトを成し遂げる力が、今のところ我が社にはない。

経営陣は経営陣の、社員は社員のレベルが低い。

そしてそのことに気づいていない。

だから、どっちも理解する必要があるのだ。

プロジェクトを回すには、お互い歩み寄ることが必要であることを・・・

今も頓挫しているプロジェクトがあるが、これを利用して、我が社の経営陣、私たち社員が成長する機会にすることが、最善かと思われる。

1人1人、自分自身が動いて成長していくしかない。