情報システム部門に新しく入った人材の育て方②・・・マニュアル作成

情報システム部門はとにかく資料作成が多い。
資料作成するにはデータを取得することから必要なものが多い。
そのデータ保管場所、欲しいデータの抽出の仕方、それを自分で探しあてる力・・・そんな複数の知識が必要となるため、上司や他部署の作業者では難しいものもある。
結果、データ取得した上、ついでに資料作成まで行ってしまう・・・という流れが情報システム部門で蔓延している。
ただ、資料作成は基本的に増える一方・・・
このままいけば、情報システム部門の人員のみでそれらをこなすことは難しくなる。
可能であれば、必要な部署の人材がデータ抽出から資料作成まで行えればいいのだが、それにはマニュアル化が必要・・・
そのマニュアル化の時間が情報システム部門にはない。
結局、他部署に引き継ぐこともできず、情報システム部門で作成しているため、悪循環が生まれているのである。
新人部下にマニュアル作成をさせれば一石二鳥
最近、思いついたことだが、新人部下にマニュアル作成をさせるようにしている。
こっちは、マニュアルを作成する時間がない。
ただ、操作説明する時間はある。
だから、新人部下にひと通りの操作説明だけして、その後はマニュアル作成をさせるのだ。
マニュアルを実際作りこむことで、新人部下は作業手順を覚えることができる。
更にそのマニュアルは必要に応じて、他部署に渡し、資料作成を欲しい部署で完結できる可能性が出て来る。
また、操作説明の際は時間を掛けず、かなり荒く説明する。
その新人部下が、記憶したり、荒く指示を受けたものを再現したり・・・とこれも訓練のひとつである。
他の部署の人材に引き継ぐときは、1~10まで懇切丁寧に指導する必要があるが、端折ったり、早く説明したものを理解し形にする力を養わせることにもつながる。
こちらとしては、時間を節約しながら新人部下に引き継ぎ、その部下がマニュアルを作成し、他部署の人材に引き継ぐ。
また他部署の人材が躓いた時は、新人部下が懇切丁寧に説明すればよい話で、結果中間管理職の私の時間は確保できる。新人部下にとって、人に操作説明することも、ITスキルを向上させる一貫なので、一石二鳥・一石三鳥の考えだ。
新人部下に荒く教える代わり気を付けること・・・
新人部下に教える時は、基本1回で、なるべく早いスピードで教える。
ただ、当然新人部下が後から、忘れたり、理解していなかったり・・・と、マニュアル化する段階で躓くケースが出て来る。
そして、もう1度確認してきたときは、その時は優しくもう1度教えて上げることだ。
これが案外重要で、1回で覚えろとか、こっちは忙しいとか、もう1度聞いて来たときにそういう態度を出してしまうと、今度は新人部下が聞きづらくなる。そして結果として、新人部下と私の関係性が悪くなったり、完成度の低い、間違ったマニュアルが出来上がったりと、良いことがなくなる。
これは全く仕事ができなかったIT企業時代に心に誓ったこと・・・
IT企業時代、新人の時、私は先輩に教えてもらったとき、
〇1回しか教えてもらえなかった
〇説明が早すぎてついていけなかった
〇操作は1回しか見せてくれない。
〇もう1度聞きたいとき、先輩の態度が怖くて聞けなかった
・・・こんな感じで、辛い思いをした。全く理解できなかった。
そしてその時、心に誓った。自分ができる立場になった時は
〇誰かに何かを説明するときは、ゆっくり話す
〇説明はできる限りゆっくりする
〇操作は何度もやって実際に見せる
〇もう1度聞かれても優しく教える、聞きやすい雰囲気を作る
こんなことを心に誓った。
一般の社員は上記4つを全て実施するが、情報システム部門に入った新人部下には1個だけ、もう1度聞かれた時は優しく教える・・・このことだけで十分かと思った。
そして、重要なことは、この4つを私がIT企業時代、新人だった時に思ったこと、その上であなたにはこの4つめ、何度聞いても構わない・・・このことだけは直接口頭で伝えておくこと。
結果として資料作りのマニュアル作成だけでなく、全ての仕事に共通することだと思っている。
私の部下に新人が来たことがなかなかなかったが、最近になって、少しずつ入ってくるようになってきた。
まだ試行錯誤の段階だが、自分のIT企業時代に感じていたことをできるだけ新人部下に当て嵌めながら、上手く育てていきたいと思っている。
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