パソコン入替プロジェクト・・・実作業以外の目に見えない心の消費①

2022年1月13日

昨日までお話しした、パソコン入替は基本下記の5ステップ・・・

①元のパソコンからデータをバックアップ

②元のパソコンを撤去

③同じ場所に新しいパソコンを設置

④新しいパソコンの初期設定

⑤データを戻す

ただ、これはあくまでも実作業のみの話しだ。

実は、この実作業をこなすためには、前もって、膨大な調整事項がある。

今日は作業に取り掛かるまでの、苦労話しである。

作業スケジュールの作成と連絡

まずこちらの500台のパソコンは、1か所にあるわけではない。

30事業所以上、あちこちに点在している。

それに店舗ごとにパソコンの台数も異なってくる。

大規模・中規模・小規模の店舗に分かれる。

すなわち、下記のことを考える必要がある。

〇1日に何台のパソコンをこなせるか?

〇大規模・中規模・小規模の店舗を組み合わせ、1日何店舗のパソコン入替を実施できるか?

〇地域的にどこの店舗を組み合わせれば、効率的な移動ができるか?

〇保険を掛けた予備日を設けるべきか?

・・・etc

こっちの戦力(3名)でどれだけ効率的に行えるか、1度決めたスケジュール通りに事が進まなかったらどのようにリスケジュールするか、ある意味一種の賭けにも似た状況で、スケジュールを組み立て、そしてそれを各店舗の店長に連絡をし、了解を得る。

正直言って、実際のパソコン入替作業よりも大変な仕事だ。

ただ、これをやらないと、当日スムーズに作業を進めることは決してできない。

体力よりも心を消費する このスケジュール作成、各店舗への連絡調整 を、パソコン入替作業と並行しながら、私が行った。

ただ、今回のプロジェクトは店舗の方々も、私達社内SEに割と同情してくれていて、かなり協力していただいた。このスケジュールはちょっと~・・・と嫌な顔をした店長は1人もいなかった。

本当に救われた。

パソコン入替作業時、店舗は営業の真っただ中

もう1つ、作業に取り掛かるまでに越えなければいけない鬼門がある。

それは、パソコンの入替作業やっていいかどうかのお伺いだ。

何せ、パソコン入替作業は基本的に仕事の真っただ中に行う。

店舗では普通に皆さん、パソコンを使ってお仕事をしているのだ。

当然、予め店長は皆さんに告知してくれているが、予め順番まで決められているわけではない。

なので、作業できそうな方から声を掛けていく。

またこっちは3人いるから、2台~3台いっぺんにやらせてもらえるのが理想だ。

そうすれば、こっちの人数がフル回転できるし、時間短縮もはかれる。

何せ、1台平均90分掛かるのだ。

1台ずつ、正直に作業していったら、1日5台しかできない。

そうしたら、500台だから100日掛かる。

休みを考えなくても3か月以上掛かる・・・これでは計画は破綻する。

だから、いかにこっちの3人がフル回転できるか、2台~3台の入替を同時並行で進められるかに掛かっていた。

しかし・・・店舗は営業している。

あんまりパソコンが使えないと、今度は営業に差し支えが出て来る。

作業に入ってしまえば、あれこれ言われることはないので、中には、1時間くらいで終わると思うんですけど・・・なんて、できるかどうか微妙なことも言いながら、強引に作業させてもらうこともあった。

1時間の予定が、10分~15分過ぎたとしても、そんなこと気にする方はいない。

いかにパソコン入替作業に着手できるか・・・それに注力し続けた。

1日最高19台!・・・最低4台!

こんな状況でパソコン入替を3人でやり続けた。

結果として、1日で最高19台の入替を行った日があった。

誰も褒めてくれないから、自分達で自分達のことを褒めた。

”俺たちすごい!”・・・と。

だって、1台平均90分掛かるんだ。どうやったら、19台できるんだろう?

未だに信じられない記録だった。

ま~、あらかた作業にも慣れてきた、後半の時期だった。

逆に1日最低4台、この時は8時30分から作業を開始し、15時になった時点でも4台しか入替作業が終わらなかった。これは初っ端の1日目、何も情報がなかった時の台数だ。

1日目の絶望感は未だに覚えている。

作業前の調整が1番重要

パソコン入替プロジェクト・・・1番重要なのはスケジュール調整と人間の調整。

前々から分かってはいたことだが、今回も痛感させられる結果となった。

この調整はとても大変だが、作業をスムーズに進める上で重要なフェース。

結局は作業前の準備が全てなのだ。

本来はここにもっと力を注ぐことができれば、プロジェクトはもっと楽に進められただろう。

いわゆるマネジメントの部分。

ただ私は作業もしながら、マネジメントをしていた。

※プレーイングマネジャー

それを考えればここらが、限界だった。

その割に今回はうまく行ったと思う。

心の消費はまだまだあった

スケジュール調整と、作業前のお伺い・・・本当に心を消費させられたが、実はもう1つ、避けては通れない心の消費事項があった。

それはパソコン入替の終わったお店からの・・・この続きはまた明日。