DX時代の人材の育て方⑦・・・各部署、各事業所に1人、IT担当を置いた際のフォローの仕方、心のフォローとは

昨日の続き、各部署、各事業所に1人、IT担当を置けたとして、この人材の心のフォローをどうするか・・・

心のフォローについては、IT担当の役割を命じられた人材が、まずはどんな心境になるかを、考える必要がある。

きっと、

〇自分には無理

〇なんで自分が

〇やりたくない

〇面倒くさい

〇辞めたい

〇とにかく不安

〇何をすればいいの?

・・・多かれ少なかれ、こんな具合にネガティブな心境になっていくのではないかと思う。

おー!ラッキー・・・と思えるような方は稀有な存在だと思うし、ほぼいないと思う。

何せ一般社員から見ると、超ブラックボックスとなっている情報システム部門の仕事を手伝うのだ。

ネガティブな心境になるのも無理からぬことである。

まずはどこから手を付ければよいのか・・・

IT技術の必要性を訴える前に・・・

信頼関係のできていない人たちに、自分の理念や理想、やって欲しいことをツラツラ話しても、IT担当者となる方々の心には全く響かないだろう。

きっと、

こいつ、何言ってんだ?

こいつのせいで、なんでIT担当にならきゃならねーんだ?

何か言ってる・・・

ま~最初は何を言ってもこんなネガティブな感情しか持たれないだろう。

そして私がどんなに、この会社にIT担当を置く必要があるのか、置く意味があるかを熱弁ふるっても、スルーされるだろう。

だから、IT技術を伝えるとか、IT技術の必要性を訴える前に、まずは私の言葉を少しでも聞いてもらえるような、関係性を築くところから始めなくてはいけない。

関係性を築くには・・・

まずは自分の過去の経験を伝えたい。

〇自分はIT企業に勤めていたこと

〇そこでどんな惨めな思いをしてきたかということ

〇皆さんよりも遥かに劣るITスキルだったということ

・・・とにかく自分は、

〇ITスキルが”0”でした

〇IT企業に就職したのに、パソコンが全く使えず、悲惨で惨めな思いをし続けました

〇そして会社からお荷物扱いされ続けました

〇それでも、IT企業にしがみついていたら、パソコンのスキルがそこそこつきました

〇いつの間にか、今の会社の情報システム部門にいて、皆さんのフォローをするようになりました

こんな経験をしてきたと。

何が言いたいか・・・どんな人間でも、ある特定の専門分野の環境に身を置き、努力を続けていれば、ある一定の水準のスキルを身に着けることができる。

そんな話しをして、まずは自分自身のことをさらけ出したい。

自分の惨めな経験は今この時に使う

IT企業時代に経験した、まさに自分の黒歴史。

毎日毎日辞めたいと思い続けた地獄のような日々を、話すことによって、情報システム部門に所属している社内SEにも、こんな時代があったのかと、少しでも親近感を持ってもらいたい。

ITリテラシーの低い人の気持ちを、理解している社内SEは少ない。

いや、正確にはその人社内SEだってITリテラシーが低い気持ちを理解していた時期があったはず・・・そして、ITスキルを身に着けていくうちに、その気持ちを忘れてしまっただけのこと。

1度、本気で忘れてしまったその心を取り戻すのは、容易ではない。

・・・というか、無理だと思う。

だから、パソコンのことを分からないという気持ちは、この先ずっと持ち続けたまま、スキルアップをして欲しいと、まずは伝えたい。

明日は具体的に、どのような手段でこれらの話しを伝えていくか、お話したい。