存在感

今の会社、今のポジションでなんだかんだ言ってある程度の存在感を示せるようになったと思っていた。

そして、今回の組織変更で、それが勘違いだったと気付かされた。

それは、今の自分自身を見直すきっかけとなったからでもある。

自分はすごいと思う落とし穴

私にはある法則がある。

自分はすごい、自分は仕事ができる・・・そう思った瞬間に例外なく落とし穴が待っているということだ。

これはかなりの高確率で実現してしまっている。

IT企業時代、元々致命的なまでに仕事ができなかった私は、自分が仕事ができると思った瞬間はほとんどなかった。

しかし、ある程度の経験年数を積んでくると、ある瞬間、ある場面、ある条件・・・それらのタイミングが全て重なり合った時、一瞬評価されることがあった。

そしてその瞬間だけを切り取ってこう思った。

「もしかして、自分って仕事ができるようになってきたんじゃ!」

「もしかして、自分って成長してきているんじゃ?」

・・・こう思ってしまう瞬間があったわけだ。

そして次の瞬間、自分がやはりどれだけできないかを思い知らされる瞬間がやってくる。

結果、自分は調子に乗ってはいけないという教訓を得るわけだ。

そんなことを繰り返していたものだから、自分は仕事ができないなんて思うことは日常茶飯事だった。

それがスタンダードだった。

そしてそれを理解しているからこそ、今の社内SEになってからも、それほど有頂天にならずにここまでやってきたつもりだ。

しかし・・・

いつの間にやら周囲の人達からすごいと言われ、調子に乗ってしまっている自分がいた。

自分はできる、他の人よりできる、この人は自分よりも下・・・そんなことを心の中で思うようになってきてしまった自分がいた。

そしてそれはきっと、他人にもこの気持ちは伝染してしまっているのだろう。

私は前ほど、謙虚な人間ではなくなったのだ。

見直すいい機会

とは言え・・・

自分自身の状態に気付けるようになったのは、疑いようもなく成長している証。

これから、厳しい環境になる。

全てが自分を凌駕する上司の下につき、自分は長らく避けて来た真の評価を得ることになるのだ。

きっと駄目出しの嵐だろう。

そしてそれは、IT企業時代に自分が最も苦しんだシチュエーションとも言える。

この難局をどう乗り切るか・・・

いやむしろこれまでの自分の姿勢を見直す、良い機会になるだろう。

できないことは勉強してできるようになればいい。

私が生き残るためには、今後も厳しい環境の中に身を置き、成長していくしかないのだ。