バッファーとは・・・

資料の期限、予算のブレ、開発期間の期限の取り決め・・・

様々な事情が複雑に絡み合った現代において、過去とは比較にないほど、数値化することが難しくなっている。

そんな中、バッファーという考え方が、非常に重要になっているということで・・・

バッファーとは・・・

バッファーとは、元々ITの用語だったと思うが、現代のビジネスの場面では主に保険という意味で利用されていることが多い。

例えば、開発依頼を受けたベンダーが、この仕様だと開発期間は1か月掛かると、思ったとする。

そして、そのまま1か月と顧客に伝えて開発を始めると、不測の事態が起きることがままある。

だから、1か月と顧客に伝えるのではなく、40日掛かります・・・と10日間の保険を掛けるわけだ。

そうすると、不測の事態、例えば仕様の変更、開発者の体調不良による離脱、そのような事態が発生した時に、少しの余裕が出てくるわけだ。

また、予算という面でもバッファーは必要なケースがある。

担当者と決裁者、予算を確定させるには両者の合意が必要になるわけだが、業者からくる予算を馬鹿正直に決済者に伝えると、もっと安くしろ・・・と言われる可能性がある。

もっと安くしろ・・・と言われると、担当者は業者との調整に時間が掛かったり、無用なストレスを抱えることになる。

で、あるならば、業者側と予め交渉しておき、少し高めの見積をお願いしておく。

もちろん常識の範囲内で・・・

そしていざ、決裁者から値引きを言明された時、予算にバッファーがもたれていれば、めでたくストレスなく当初の予定通りの金額となるわけだ。

もちろんこれには業者と担当者の間に信頼関係ができていることが前提だ。

なぜなら、業者に悪意があれば、どんどん費用は膨らんでしまう。

しかし、この仕事はこの業者に任せたい・・・と担当者が最初から思っているくらい、信頼関係があるのであれば、このような方法も必要になるだろう。

バッファーに関する駆け引き

社会人になれば、様々な駆け引きを無意識のうちにするようになる。

駆け引きの材料となるのは、ほとんどの場合、情報だ。

自分が持っている情報を最初からさらけ出すか、それとも小出しにするか・・・

もしくは、最後の最後の最後の切り札として、最後まで使わない情報だって時にはあるだろう。

それくらい、情報のやり取りというのは、重要なものなのだ。

バッファーとは、ひと言で言えば余力。

ここまで来てしまったとしても、想定通り、余力を残していました・・・ということになれば、自分自身そこまでのダメージは受けない。

バッファーをコントロールすることによって、自分自身を守ることが必要なのだ。