業者の退職が及ぼす影響

様々な業務委託を行っているITベンダーがある。

そこの技術担当者は数年前に転職してきて、それから我が社の仕事を手伝ってくれていた。

そして、ある日、その上司から電話が掛かってくる。

退職・・・

すいません、〇〇(担当者の名前)が辞めることになってしまいました・・・

う~ん、突然過ぎて何と言ってよいやら・・・

「ま~、会社だから、そういうこともありますよね~」

これから、大変なことになるだろうな・・・と思ったが、特にショックはなかった。

何せこれまで、誰かの退職で散々な目にあってきた。

ある意味、免疫ができてしまっているのだ。

出入りの激しいIT業界、そんな業界、企業と付き合っていれば、こんなこともあるだろう。

ただ、まさかこのタイミングでとは・・・計算外だったのは間違いない。

社内が不安定なこの時期に・・・

実は直接、私にはそれほどの影響があるわけではない。

むしろ、別部署の業務にその担当者は関わっていたから、その部署の担当者のほうが大変だろう。

そしてもう1つ、我が社は4月から大幅に組織が変わり、今、かなり不安定な状況なのだ。

それこそ、誰かが倒れたら、ドミノ倒しが発生しそうな、そんな状況・・・

だから、なるべく社内でドミノ倒しが発生しないように、一応気を付けていたつもりだったのだが。

まさか、外部業者の退職から、我が社のドミノ倒しが始まる可能性が出て来るとは・・・

正直これは計算外だった。

爆弾は社内にだけ落ちているわけではない

これについては、ちょっと反省している。

私はこれまで、社内の退職には敏感だった。

何せ、これまで何人もの退職者を見送ってきた私だ。

退職すると、その人が持っていた仕事は誰かが引き継がなきゃならない。

そして、その仕事は確実に、自分の仕事を増加させる。

ただただ量的に増えるならまだしも、自分のスキルが追い付かないレベルの仕事を丸投げされる時ほど辛いものはない。

だから、社内で、「この人が辞めたら自分にどんな影響が出る?」と常に考えながら、毎日を過ごしてきた。

そんな姿勢でいると、案外人を大切にできるものだ。

しかし、これが社外の人間となると話は別。

まさか、社外の人間の面倒まで見るわけには行かない。

そうか~、ドミノ倒しの発火装置は、何も社内にだけ設置されているわけではないんだ・・・

そう思わされた出来事だった。

ま~、しばらく、その業者を使っていた担当者は地獄の毎日を過ごすことになるだろう。

だから、なるべく心のフォローはするようにする。

そうしないと、本当にドミノ倒しが始まってしまう可能性があるのだから・・・