DX時代の人材の育て方⑪・・・IT担当者が試練を乗り切るためのフォローについて

昨日の続き・・・

ITリテラシーの向上の過程で毎回辛い思いをする場面は決まっている。

例えばITツールを使いこなす過程ということで、全部で3つのフェーズがあるとして・・・

①ITツールに関する勉強をして知識を身に付ける

②身に付けた知識をもとに、ITツールを使いこなせるように頑張る

③自由自在に使いこなせるようになると、業務効率化など、目に見えた効果が自分で分かる

以上3つの場面のうち、苦しいフェーズは①と②・・・

このフェーズをいかに上手く乗り切るか・・・

IT技術を味方だと思ってもらうには、これに掛かっている。

もし上手く乗り切れなかったとしたら、IT担当者にとってIT技術は目の敵となる。

①と②のフェーズのフォローについて・・・経緯の説明

以前の話しで技術的なフォローと心のフォロー、どちらも必要だと話したが、内容はほぼ同じ・・・

今回はもう少し深堀していきたい。

現状、ITツールを各部署・事業所に配布する際、上層部や本社が”やりなさい”・・・と割と一方的に押し付けているケースがほとんどだ。

つまり、現場の方々の納得、腹落ちする・・・という感情は無視して、様々なITツールの配布、もしくはシステムプロジェクトが進められている。

そもそもこれではやる気が出ない。

反発もあるだろう。

その感情のまま、ITツールを身に付けたとしても、それは決して効率化や成果を上げるものにはなりづらい、もしくは成果を上げるまでの時間が掛かる。

道具は、使いたいと思った人にしか、100%の効力を発揮することはない。

理想は、この道具は自分の仕事を楽にする、もっと成果を出せるものだから、どんな使い方ができるか、もっと自分自身で探求したい・・・そんなマインドに持って行くことだ。

それにはこの道具で何ができるか・・・ということも大事だが、この道具が開発された真の経緯を理解してもらう必要がある。

そして、この経緯の説明については、マニュアルは1種類しか準備されないのが常だから、その人に合わせた補足説明が必要となる。

その補足説明は、聞き手が聞いていて面白いと思うもの・・・

そのような完成度にする必要がある。

ITツールは1つだけではないが、最初の1つには、かなりの時間を掛けて説明するべきだろう。

そして、2つ目、3つ目は1回目に説明した内容と特に理念の部分は重複していくだろうから、徐々に端折ることができるようになってくる。

ただ、言うのは簡単・・・

聞き手毎に面白いと思うポイントは違うし、興味を示す部分は違うだろう。

1回目に限っては相当の時間を使って準備する必要があるだろう。

そしてそれこそ、1人対1人、もしくは1人対2人・・・これくらいの濃度にして、打ち合わせを開く必要があるだろう。

どちらにしても、最初の取っ掛かりの部分が重要だ。

経緯の説明・・・次は

最初の経緯の説明が1番重要。

ここでいかに興味をひくことができるか・・・ここで興味をひくことができれば、後の展開は楽になってくる。

次は、

〇使いこなすまでのフェーズは3つあって、①と②の段階が1番苦しいこと

〇①と②の苦しい段階を乗り切るために、あらゆる工夫を自分なりにして欲しいこと

※愚痴れる相手を探しておく、ストレス解消法を身に付ける、情報システム部門に頼るなど・・・

〇情報システム部門はこの①と②の段階を乗り切るために、あらゆるフォローをすること

・・・これらの説明をしておくこと。

そしてとにかく最初の1つのITツールを、何とか③のフェーズまで持って行くことで、なるべく早く成果を見せ、達成感を味わわせること・・・・

明日は、この3つについて、補足説明していきたい。