DX時代の人材の育て方⑤・・・各部署、各事業所に1人、IT担当を置く

2022年3月10日

昨日の続き・・・

○事業所、各部署に1人だけ、IT教育を徹底的に受ける担当者を選抜してもらい、その人材にのみ集中的にIT技術を習得してもらう

今日はこちらについて、お話しする。

会社全体のITリテラシー底上げの課題

会社全体のITリテラシーを底上げすることを課題として、何が難しいのか・・・

それは教育しなくてはいけない対象者である社員が、

○膨大な人数いること

○部署、事業所を始め、社員が至る所にちらばっていること

○教育者となる情報システム部門の人数が限られていること

・・・課題としては以上の3点となる。

○膨大な人数いること

こちらについては、会社によっても違うと思うが、我が社の場合数百人規模になる。

○部署、事業所を始め、社員が至る所にちらばっていること

我が社の場合、数十の事業所に分かれている。部署や事業所によっても、人数の規模も違う。

○教育者となる情報システム部門の人数が限られていること

教育対象者が数百人規模に対して、情報システム部門に属している社内SEの人数は数名である。

これらの状況を考慮すると、とても1人1人に寄り添った教育を行うことはできない。

では、どうやってこの課題をクリアすればよいのか・・・

解決方法

これらの課題をクリアするために、思いついたのが、

「事業所、各部署に1人だけ、IT教育を徹底的に受ける担当者を選抜してもらい、その人材にのみ集中的にIT技術を習得してもらう」

こちらである。

これでも数十人規模で教育をしなければならないが、数百人規模に比べれば、現実的な数字に落とすことができる。

効果としては次のことをあげることができる。

○部署・事業所において、ITにおける役割はこの人だと認識される。

○情報システム部門が新しいITツールを配信するとき、全員ではなく、部署・事業所に予め役割を与えられた1名にのみ、的を絞って送ることができる

○情報システム部門は教育をそのIT担当者に的を絞ることができる(やみくもに全員を教育する必要はない)

○ITツール、IT教育を分散させず、1人に集中的に教育ができるため、該当の担当者のITリテラシーを高めやすい

○部署・事業所にITリテラシーの高い人材が配備されれば、近くにITについて頼れる存在がいることにより、結果としてそのいち組織のITリテラシーが高くなる、波及効果が期待できる

・・・etc

これが理想的な展開、私の解決方法だ。

解決方法の課題について

先ほどお話ししたのは、あくまで理想的な展開。

もしこの考えが運用にのったとして、様々な障壁が出て来るだろう。

考えられる障壁としては、

①IT担当者をいくら教育しても、ITリテラシー向上には時間が掛かる

②せっかく育てたIT担当者が、退職したり異動すると、教育のやり直し

③部署・事業所で便利屋として扱われないか、ITに関連する作業であることを口実に、様々な業務を丸投げされ、過度の負担やストレスを抱えて潰れてしまわないか

・・・etc

特に③に関しては、これまで部署内・事業所内でも役割が曖昧になっていたものが、急に責任のある立場になってしまったが故に発生する障壁だ。

これにより、担当者が潰れてしまったら本末転倒・・・

ここの対策としては、情報システム部門として、相当の労力と時間を割く必要があるだろう。

では具体的に、情報システム部門として、どのようなフォローをすればよいのだろう・・・

こちらについては、また明日・・・