DX時代の人材の育て方①・・・現状の整理

昨日は、DX時代の理想の人材というテーマでお話しをした。

ただ、あの方の話しはあくまでもこれこそがDX時代の理想の人材という稀有な事例。

その他、多くの部長を始めとする一般社員は、とてもITを使いこなしているという状況ではない。

どちらかというと、IT技術というものに振り回されて、ついていけず脱落したり、ついていくことに精一杯で本業に注力を注げなくなってしまっているというのが現状だ。

このITリテラシーの低い方々をどのように教育していけばよいのか・・・

全員等しく教育することは無理

以前も話している通り、今の世の中の動きから今後、ITを使って業務を行う、問題・課題を解決するという仕組みが増え続けるのは目に見えている。

だから、今の会社全員の1人1人のITリテラシーが5%でも上がれば、会社の生産性は飛躍的に上がるだろう。

ただ、当初1人1人のITリテラシーを上げることのみに注力しようとしていたが、さすがにこれは無理だとすぐに気づいた。

一般社員のITリテラシーを上げるには、大量のITの作業をしてもらい、その上で手厚いフォローをしてあげないといけない。

大量のITに関連する作業を1人1人準備してあげることは不可能だし、そもそも手厚いフォローを1人1人してあげることも不可能だ。

我が社の規模は数百人、事業所も数十に分かれている。

情報システム部門に属している社内SEの人数で実現するには無理がある。

1人1人のITリテラシーを上げることは、あきらめざるを得なかった。

※少なくとも私自身では考えつかなかった。

このままいったらどうなるか・・・

ただ、このまま何もせずにいると、会社はどうなるのか・・・

こちらについて考えてみると、どうしても明るい未来は見えなかった。

このままだと、きっと、

①ITツールやIT技術がどんどん入ってくる

②それを使いこなせず、脱落者が続出する

③もしくはITツールを使いこなすことに注力し過ぎて、本来の業務がおろそかになる

④会社に素晴らしい利益をもたらす可能性のある人材が、ITツールを使いこなせないというだけで、評価されずに退職してしまう。

⑤ITリテラシーがあがるというより、ある特定のITツールだけ使いこなせるが、本来の業務のスキルを上げられない社員が続出してしまう。

要は、IT技術というのは、自分の本業を手助けするものであるはずなのに、逆に社員を苦しめ、社員の本来の業務に関するスキルアップの機会を奪ってしまうものになっている。

考え方

自分の目的に併せて、能動的に必要なITツールを選択し、使いこなせるマインドにすることが1番重要なのかな・・・と思う。

それには今現在の、経営者層や本社の人間が、事業所の方々に、新しいITツールが入ってきたから使いなさい!・・・という導入の仕方では難しい。

もっと、

〇今の現状はこう

〇でもこのITツールを導入すると、この業務の部分のこの工程がとても楽になる、もしくは利益を生む可能性がある

〇ただそれを実現するには、このITツールを使いこなせるようになる必要がある

〇独学でやればこれだけの時間と労力が掛かるところを、こちらが準備したプレゼン資料や説明動画を利用すれば、ここまで圧縮できる

・・・etc

これまでのITツールの導入の仕方では、事業所や他の一般社員の皆さんが、自分から覚えようとか思えるようなやり方ではなかった。

〇どちらかというと押しつけ・・・

〇やらないと怒られるからただやっているだけ・・・

〇いつの間にか、そのツールの使い方だけは覚える

〇でも自分で能動的に覚えたわけではないから、新しいITツールが導入されると、またやらされ感で覚えなおし

・・・こんな感じでは、自分の役に立つものだから覚えよう!とはならず、ただただ負担が増えるだけ。

それでは自分で能動的に覚えて行く過程でITスキルを身に着けるにはどうすればいいのか・・・

この続きはまた明日・・・