ITリテラシー低めの人にパソコン操作を教える時に心掛けていること

IT企業にパソコンができない状態で入ってしまった私、入社から約2年は地獄の日々だった。

※当然と言えば当然の話し・・・

パソコンで分からないことがあると、恐る恐る先輩に聞きに行く。

普通に教えてくれたり、こんなことも分かんねーのかと嫌々教えていただいたり・・・でも教えてもらっておいてこんなこと言うのもなんだが、困ったことがいくつかあった。

先輩の、

〇教える時の説明が速い

〇1回しか説明してくれない

〇教える時の操作が速い

〇教えてくれる操作、1回しか操作してくれない

忘れてはいけないけど、ここはIT企業、当然と言えば当然の話し・・・

ま~当たり前と言えば当たり前の教え方である。

でも心底辛かった。

先輩から、「分かった?」

と聞かれたら、

そりゃ~

「はい」

としか言えない。

先輩方は頭の回転が速く、論理的。すごい説得力があった。

私がその教えを受け止める器がないだけ・・・

先輩方の有無を言わせぬ説明に、私は

「はい」

・・・と言うのが精一杯だった。

間違っても、

「いいえ」

なんて言える雰囲気ではなかった。

そして、後日その操作ができないと、

「前に教えたじゃん!」

と言われ、ますます聞きづらくなっていく。

まさに負のスパイラル・・・

その時、自分が何を思ったか・・・

そう、その度に部長のあの言葉を思い出した。

「パソコン分からない気持ちを持ち続けて成長しろ!」

そして先輩達に教えてもらい、理解できないと思いながら、その都度、心に誓っていたことがある。

いつか自分がパソコンができるようになり、人に教えられるようになったときは・・・

〇教える時の説明は、すごくゆっくり話す

〇何回も同じことを説明する

〇教える時の操作はゆっくり動かす

〇操作を教えるときは、何回も同じ操作をその人の前で繰り返す(人にもよるが10回はやる)

そう・・・先輩の教え方の全部、逆のこと。

自分がこんな風に教えて欲しいと心からお願いしたかったこと・・・

そして決して口にすることはできなかったこと・・・

その当時、私はこうやって教えて欲しいと先輩にお願いすることはできなかった。

そしてきっと、パソコンの分からない多くの人達は、パソコンのできる人に教えてもらうとき、こんなお願いをできない立場の人達なんだ。

IT企業から社内SEに仕事が変わったとき、この知識と経験はとてつもなく役立つこととなる。

私は今、人にパソコンを教えるとき、当時の自分はこうやって教えてもらいたかった・・・そんな気持ちを持ち続けながら教えている。