便利屋になることを正しく恐れること②

昨日の続き・・・

便利屋にはなるな!

でも便利屋であることは時には必要・・・

いったいどっちなの?

IT企業時代の余裕のない私だったら、きっと判断できなかっただろう。

でも今なら、何となく分かる。

これについてはその時々、ケースバイケース、自分が置かれている状況や立場によって変わるということだ。

ま~当時の私には、ここまで細かく砕いて説明したとしても、本当の意味を理解できなかっただろうけど・・・

自分の置かれている立場とは

便利屋になるな・・・

時には便利屋になることも必要・・・

これは自分の置かれている立場によって変わる。

具体的に言えば、

〇入社して間もなくなのか?

〇みんなに実力を認められ、会社に必要不可欠な存在だと認知された後なのか

〇別部署に移ってばかりの、新参者の状況なのか

〇周囲の信頼残高が溜まって、少し取り崩しても問題ないのか

・・・etc

当然、周囲の信頼残高が溜まっていない状況であれば、多少無理してでも便利屋になるべきだ。

何せ、この人は会社に役立つ存在になり得るのか・・・会社としては何にも分からない状況だ。

そんな中、まずは自分の存在価値を認めてもらわなきゃならない。

IT技術に強みがあるのであれば、それをとことんまで利用して、まずは他の社員に取り入ることが先決だろう。

この期間が1週間なのか、1か月なのか、はたまた年単位なのか・・・

それは自分の努力と周囲の扱い、時には運やタイミングも絡んでくるので、何とも言えない。

ただ、どちらにしろ、他の社員との情報共有が希薄な状況の時は、自分の存在価値を認めてもらうためにも、ある程度便利であることを受け入れることは必要だろう。

多少無理してでも・・・である。

いつまで便利屋でいればいいのか?

では、いつまで便利屋でいればいいのだろう?

むしろこれが1番難しい。

ある日を境になのか、それとも徐々になのか・・・便利をフェードアウトしていくのか。

ただ、条件としては、自分がいなければ、他の社員の方が、決定的に不便になる・・・という状況を作り出してからとなるだろう。

自分が何でも”はいはい”と引き受けなくなったとしても、それでもこの人材は会社にとって必要な戦力だと、みんながみんな、認知してくれるタイミングがくるはずだ。

そこまでの存在になれば、自分が便利屋として何でもやるというよりは、確固たる地位、確固たる役割ができているはず。

ここまでの存在になれば、ある程度便利屋から卒業できると思う。

理想は便利屋の時期と便利屋卒業を自分自身でコントロールすること

信頼残高という言葉があった。

他の人にベネフィットをギブし、それが溜まると、それを利用して、今度はその人に何かお願いできるようになる。

目には見えないけど、この世には確実に存在するもの。

この信頼残高は往々にして、便利屋であるときは溜まりやすく、便利屋を卒業すると減って行く傾向にあると思う。

そのため、信頼残高が減ってきたと思った時は、便利屋になる期間に立ち戻るのも必要だし、便利屋だと自分自身が回らなくなると思ったら、信頼残高を少し切り崩しても便利屋から一旦卒業する必要もあるだろう。

この辺りは、自分自身でコントロールする必要がある。

ま~これができるようになるのは、相当な経験を積まないと駄目だろう。

経験というのは、年齢を重ねることではない。

どれだけ密度の濃い時間を過ごしたか・・・で深みが出て来る。

その経験が、この時には便利屋となり、時には便利屋から離れるというコントロールができる自分にしてくれる。

明日は便利屋であることのメリット、デメリットについてもう少しお話しした。