情報システム部門に致命的に評価の低い部下が来たとき③・・・役割を探し続けることが管理者の役目

周囲の評価の低い部下が情報システム部門に来たとして・・・

どんな人材だろうが、戦力になってもらわなければならい。

何せどんな人材だろうが、会社から見たら、プラス1だ。

頭数だけ合わせられたって~とか、この人は0.5人カウントでしょ~なんていう理屈が通るわけがない。

中間管理職の役目としては、いかにしてこの人材の強みを見つけ、今現在の部署内の全体作業の最適化を図るか・・・それを探し続けなければならない。

まずは基礎を作るために・・・

とにもかくにも、パソコンのスキルを上げなくてはならない。

そして、パソコンのスキルだけに限らないが、何かのスキルを上げるためには、まず始めに、大量の何かをこなす必要がある。

例えばパソコンの障害対応・・・

パソコンの基礎スキルを身に付けるのに手っ取り早いのは、年がら年中障害対応をやり続けることだ。

とにかく大量に・・・

それは安定した一直線の成長をもたらすものではない。

大量の基礎知識を身に付けていくと、ある日を境に急激な上昇カーブを描いていく、まさしく二次関数的なスキルアップが実現する。

だから、この大量の基礎知識を身に付けている最初の期間は、自分自身成長を感じることができないため、辛く苦しい期間となる。

ただ、ここはこういう理由で必要な期間、成長は実感できないが、将来の成長という投資期間なのだと、部下には言い聞かせ続ける必要がある。

これを言っておかないと、途中で挫折する可能性があるからだ。

とにかく基礎知識を身に付けさせるために、大量の何かをやらせ続けることを考える。

基礎の次は引き継ぎ

ある程度のパソコンの基礎知識が身に付いたら、今度は他のメンバーの仕事を引き継ぐこと・・・

ただ、簡単な作業なら引き継ぎも容易だが、かなり難しく重い作業を1人でこなしているケースもある。

そんな作業の時は、該当のメンバーに作業工程を分解してもらい、クリエイティブな部分はこれまで通りそのメンバーが、単純作業、面倒な作業の部分を引き継ぎ対象とする方法もある。

むしろ最初はそれだけやってもいいかもしれない。

該当メンバーは、引き継ぎに体力、労力、時間は使うが、作業の時間からは解放されるため、その分、別なクリエイティブでそのメンバーしかできない作業に力を使うことができる。

例えば資料作成を上司から依頼されるときは、たいてい

①聞き取り

②全体像の把握

③資料に必要なデータがどこにあるか、どうやってもってくるかの確認

④データを集計して資料作成

・・・こんな流れになる。

1番重要なのは①、次に②、次が③、④が単純作業・・・という順番になる。

そのため、該当メンバーは①~③まで行い、時間は掛かるが単純作業の④のみ引き継げば、④の時間がまるまる浮くことになる。

これを目指して行けば、WinWinになるのではないか・・・

こうして、今ある戦力を余すことなく使い倒す方法を考え続けることが、中間管理職の本来の役目なのだろう。

決して、何をやらせればよいか分からない・・・そんな状況を作ってはいけない。

就業時間中は、常に部下を動かし続ける必要があるのだ。