これからの時代に必要な人材とは⑥・・・プロジェクトを転がし始めることのできる人

何か新しい事を会社が始めようとしたときに、様々な人間模様が巻き起こる。

〇反対勢力に批判されたり・・・

〇もっというと反対勢力に邪魔されたり攻撃を受けたり・・・

〇どうしていいか分からない人が大多数をしめ結局・・・見て見ぬふりして自分の業務しかやらない人が続出したり・・・

〇進めようとして空回りして周りから浮いてしまったり・・・

・・・etc

新しいことを始めるっていうのはとても変わるということ。

変わる、変化するっていうのは、人間にとってすごく大変なこと。

だから人間は、努力しないほうが楽に生きられる。

そしてそれは自分自身変化しないこと、現状維持であることを意味する。

世の中がどんどん変化しているのに、自分だけ現状維持を通したら、やがて世の中からも会社からも取り残されるということだ。

だから、会社が新しいことを始めたときは、結果はどうあれまずは受け入れてやってみることが、自然と自分を成長させることにつながるのだ。

・・・と、言うのは簡単なんだけど。

新しいことを始める人は少数派

とはいえ、我が社の場合、新しいことを始めようと経営者層が言ったとしても、素直に進めようと団結力を発揮する集団であると言えない。

だから、経営者層から直接言われたり、経営者層の側近にいるような人材は、ある種責任を丸抱えさせられ、かなり苦しい思いをすることになる。

何せ、自分は新しいプロジェクトを進めろと言われる。

そして、周囲の人にとってはそんな話し、自分には関係ない。

このギャップを埋める作業から始めるのは、相当大変なことなのだ。

何度もこのような状況に追い詰められたことがあったが、数をこなしていくうちに、どこが1番苦しいのか、どのように進めればいいのか、そんなことが何となくだが分かってきた。

苦しい局面は決まっている

1番苦しいのは、新しいプロジェクトを始めて運用に乗せるまでの間、軌道に乗るところまでだ。

運用に乗ってしまうと、後は責任者なんて不在でも勝手に転がり始める。

ただ、出だしの転がるきっかけを作る工程に関しては、想像以上に力を使う。

だからこの仕組みを知識として、経験として知っているということが、1番重要なことだ。

最初の出だしはとにかく力を使う。

みんなを上手く導くために、自分が思う方向にみんなをうまく連れて行くために・・・相当の時間と労力を使う。

何せ、この局面において、経営者層は無関心だ。

自分達は方針を判断して部下に指示して終わり・・・ま~そこも、こちらが想像する以上に大変な作業だとは分かっているが。

だから、この局面において経営者層の力は頼れないし、逆に経営者層に泣きつくような人材だったら、次回以降、経営者層からの案件は自分におりてこず、成長の機会を失うだろう。

何せ経営者層は常に試しているのだから・・・この人材はどこまでできるのか?

・・・そんな人材発掘のための試験を日々行っているのだから。

だから、自分でこの局面は打開しないといけない。

そうしなければ、この最初の転がすきっかけのノウハウを身に付けることは、永久にできない。

では、転がすきっかけとは、具体的どんなことを心掛けて行動すればよいのか・・・

少数の仲間を作ること

だいたい新しいプロジェクトとは、大なり小なり様々あるが、自分1人の力で完結させることなんてできっこない。

ただ、自分が新しいプロジェクトを任され、どうやったら上手く行くか自分で考え、情報発信をしたり、意見を聞いたりして頑張っていると、だいたい協力者が現れる。

それもたくさんではない。

ごくごく一部の人が、表立って、もしくは陰ながら応援してくれるようになる。

そして、そんな応援をしてくれる人は逆にたくさんはいらない。

少人数で構わないのだ。

その協力者の方々には、とことんまで感謝し尽す。協力者が困っていたら、他の全てを投げ捨ててもフォローする。愚痴を言い始めたら、ずーっと、その協力者がスッキリするまで聞き役に徹する。

他の人と平等に対応することはない。

だから、少人数にしかこんな対応はできないのだ。

そして、この少人数の協力者が、最初は私1人で動かしていたプロジェクトの手となり足となり、場合によっては私の上の頭となり、徐々にプロジェクトを転がし始める存在となっていく。

協力してくれる人は、役職がそこまで高くない人が多い。

ただこの人達は、地位や役職とは関係なく、社内にある程度の影響力を持った方々だ。

だからこの人達が私の味方になってくれれば、組織全体をコントロールできるようになるのである。

少数の仲間を作るには・・・

少数の仲間を作るには、まずは自分が誰よりも苦労している姿を見せなくてはいけない。

その姿を周囲に見せることが、

”こいつがこんなに頑張っているんだったら、手伝ってやるか・・・”

という、心境に変化させる。

それは決して上の人間から指示されたからとか、上から言われて仕方なくやっているんだからあんたも手伝ってくれとか、そんな依頼のされ方では、表面的なフォローしかしてくれなくなる。

協力者が心から、”ま~、こいつはこんだけ苦労しているから自分も・・・”と思ってくれなければ、結局は新しいプロジェクトは1人でやり続けることになるのだ。

まずは自分がとことんまでやってみること、そして少しずつ周囲に情報を発信したり意見を聞いて、自分が苦労している姿を見せること・・・

ポジティブなんだかネガティブなんだか、分からないけど、新しいプロジェクトのリーダーを任された時は、こんなことを頭に置きながら、まずはやってみている。

そして、新しいプロジェクトは成功しても失敗しても、自分の成長には必ずつながる。

そして、協力者とはそれ以降の関係性もよくなり、今後新しいプロジェクトが発生した際も、強力な協力者になってもらえるのだ。