経営者層からの指示とは①・・・割と雑

経営者層から、本社社員全員に指示があった。

内容としては、昨日も記載したが、コロナ感染者急増を受けて、な~な~になっているテレワークを、強力に推し進めなさい・・・というものだった。

指示の内容

テレワークを推進するにあたって、各部署でリーダーを選出、リーダーが所属部長と社員の橋渡しとなり、社員からのテレワーク事情を吸い上げてフォロー、状況を所属部長と共有、経営者層は所属部長に聞けば、部署の動きが分かるようにしておきなさい・・・というものだった。

もう1点、テレワーク推進は自分の部署だけでは判断できないこともある。例えば勤怠のことやテレワークにおけるIT環境のことなど・・・そのため、各部署のリーダー同士は毎日情報共有して、スムーズなテレワーク環境への移行を実現しなさい・・・というものだった。

しかし、この指示が混乱を招いていた。

問題は指示の内容が雑

混乱を招いた1番の理由は、経営者層からの指示の内容が”懇切丁寧”ではなかったこと。

大まかな方針だけLINEで送られてきて、後は自分達で考えなさい・・・というものだった。

特にリーダーに選出された社員(多くが課長とか、1人部署のところはその人)は、どのように動けばよいのか分からず、右往左往している感じ。

結局、リーダー同士の会話は、局地的なもので終わり、全体の話し合いなどは特になく、1日が終わった。

イニシアティブを取るべきか・・・

実は私はこの指示があったとき、恐らく社員全員にこういう風に動くことを、経営者層は望んでいるんだろう・・・ということを何となく把握していた。

いつも経営者層の下につき、日々様々な指示を受けているので、このような一見雑に見える指示には他の社員と比べて慣れていた。

だから、本当は”こういう風に動きませんか・・・”と、何度も喉まで出掛かった。

ただ、1日目は動かなかった。

理由は2つある。

①私がイニシアティブを取ると、私自身、今後膨大な時間と労力を要することが目に見えている。

②私がイニシアティブを取ると、他のリーダーが成長する機会を失う。

①は、その通り。結局イニシアティブを取るということは、各種調整、運用ルール作成などある程度軌道に乗せるまで主体的に動き続けなけばならない。それには膨大な時間と労力を要することになる。それに、他の人は、あ~こいつが動いてくれるし、何かあっても自分の責任にはならないだろう・・・と言って待ちの姿勢になるから、余計に私に負担が集中する。

ま~、そもそもこれこそが成長の機会につながるのだが・・・

②については・・・私はある程度この機会の場数を積んできている。経営者層直轄の部署にいるので、曖昧な指示が次々に飛んできても、ある程度自分で考えて行動に移す癖がついている。でも他の社員の方はそんな機会がそもそもない。だからできればこの機会に、他の社員の方にイニシアティブを取ってもらい、経営者層の指示を自分なりに咀嚼して、各種調整、運用ルール作成などを経験することによって、成長の機会としてもらいたい。

①と②、どっちも私の本音だ。

そもそも経営者層が手取り足取り指示してくれるわけがない

はっきり言って、経営者層の人間がこの件に関われる時間や労力なんて、1%くらいなもんだろう。

残りの99%は、他のことに時間と労力を費やさなくてはいけない。

このコロナ禍において、経営者層は様々なことを勉強し判断をし続けなければならない。

社員への懇切丁寧な指示をしてくれることなんて、あり得ないのだ。

そのことを、なかなか他の社員の方は理解していないのだ。

LINEで来た一見雑な指示・・・でも後は自分達で考えなさい、というところに、色々な意味があるのだ。

〇自分ではこの件にそれほど時間と労力を割けないから、後はあなたたちに任せます。

〇自分は方針だけ指示しますので、後はあなたたちがこのメッセージから様々なことを読み取り、主体的に動いて、自分の成長の機会にしてください。

・・・こんなことを、本当は言いたいのだと思う。

駄目そうだったら動く

2~3日様子を見て、主体的に動いてくれそうなリーダーがいなかったら、動き出すことにする。

そうしないと、経営者層に皆が起こられる・・・私も含めて。

私は成長もしたいけど、経営者層に怒られたくもないのだ。

この2つが私の日々仕事の原動力。

怒られないような動きをすることが、結果として自分の成長につながると、私自身が良く理解しているのだから・・・