パソコン入替プロジェクト・・・ポイントはデータ移行の時間圧縮!!

2022年1月13日

500台のパソコンが届いたのが10月下旬・・・

通常であれば1週間ほどは、動作検証、入替手順の確認、チェックシートの作成・・・

そういった段階を踏んで、入替作業に突入したいところだったが、はっきり言ってそんな悠長な進め方で間に合うはずもない。

いきなり現地で作業しながら検証、入替手順、チェックシートの作成を行った

事業所は本店含めて30を超えるから、近場の事業所でいきなり作業に取り掛かった。

パソコンの種類

パソコンの種類は2種類。

デスクトップパソコンとノートパソコン。

つまり入替のパターンとしては、

①デスクトップパソコン → デスクトップパソコン

②デスクトップパソコン → ノートパソコン

③ノートパソコン → デスクトップパソコン

④ノートパソコン → ノートパソコン

この4パターンだ。

パソコンの入替手順

入替手順は以下の通り・・・

①元のパソコンからデータをバックアップ

②元のパソコンを撤去

③同じ場所に新しいパソコンを設置

④新しいパソコンの初期設定

⑤データを戻す

簡単に言うと、この5ステップ・・・

こうやって書き出せば、簡単に見えるが、案外厄介な作業の連続だ。

1番のネックはバックアップ移行のデータ量

だいたい1台あたり1時間~3時間の作業となるが、1番のネックはバックアップが必要なデータ量だ。

少ない人であれば数百MBなのだが、多い人だと10GB、中には80GB超なんていう、信じられないデータ量を保持している方もいた。

80GBでもファイル数が少なければ移行も早いが、数万ファイルとかあると、バックアップだけで膨大な時間が掛かる。

ただ、どれが必要でどれが不要かなんていちいち確認なんてしてられない。

確認できる範囲のデータは全て移行対象にした。

データ移行方法

色々思考錯誤しながら、データ移行を行ったが、大きく4つの方法でデータ移行作業を行った。

①事業所のネットワークにNASを設置

②事業所のパソコン1台のフォルダを共有

③旧パソコンと新パソコンをLANで直接つないで、ネットワークを合わせ、バックアップ箇所を共有フォルダにして移行

④ハードディスクを取り出して、USB変換ケーブルを利用し、新しいパソコンに直接接続

データ量に応じて、主に上記4つをその場で判断して移行作業を行った。

因みに、USBメモリはデータ書き出し禁止になっているため、利用することはできない。

またできたとしても、それほど高速なデータ読み書きができそうもなかった。

結果として・・・

①事業所のネットワークにNASを設置

事業所ごとにネットワークが変わるため、NASのネットワーク環境を変更する必要があるし、それほどバックアップのスピードも早くなかったため、途中から利用しなくなった。

②事業所のパソコン1台のフォルダを共有

1番多く利用したのは、この方法。お手軽に環境構築できるし、バックアップの書き出し、戻しとも申し分ないスピードだった。ただ難点を言えば、旧パソコンからデータを別パソコンにコピーして、新パソコンでそのデータを戻すという二重作業が発生するため、容量が増えれば増えるほど、時間は掛かった。ただ、5GB以内の容量であれば、この方法を採用した。

③旧パソコンと新パソコンをLANで直接つないで、ネットワークを合わせ、バックアップ箇所を共有フォルダにして移行

直接データのコピーを行うため①や②のように、二重作業が発生しないため、大幅な時間短縮が図れた。ただし、環境を作るのが手間で15分ほど時間を要した。それにこの方法はパソコン2台を並べなきゃいけない。基本的にノートパソコン同士でしか使えない。データ量が10GB以上の時は、迷わずこの方法でデータ移行作業を行った。

④ハードディスクを取り出して、USB変換ケーブルを利用し、新しいパソコンに直接接続

これはもう最終手段。元のパソコンがデスクトップの時のみで、データ量が膨大な時(数十GBの時)に切り札として使った。この方法でバックアップを行ったのはおよそ50台・・・やはりデータをとにかく保管している人は結構いるのだ。パソコンからディスクを外したり取り付けたりするから、多少のリスクはあるが、何せ時間は有限だ。それにこの方法であれば、新しいパソコンの設定と、新しいパソコンに古いパソコンのディスクを取り付けデータを戻すという作業が並行して行える。時間短縮をかなり図ることができた。この方法を採用せず、①とか②の方法でデータ移行を行っていたら、きっと1日2台とか、そんな台数で1日が終わっていただろう。

データ移行がこのプロジェクトのポイント

とにかく、データ移行は大変だった。取り漏れすると、特にデスクトップなどは再設置しないと、データを取り出せない。何度も取り漏れしてしまい、その都度痛いタイムロスがあった。

それに、このデータ移行は業者の方にはやらせられない。

責任問題にもなるし、そもそもどこにどんなデータが入っているかは、社内SEの私達2人しか、分からない。

ずーっと、従業員のパソコンの面倒を見て来た私達だからこそ、どこのバックアップが必要か、どのようにバックアップを戻せばいいのかを、素早く判断できるのだ。

このバックアップ取得と戻し作業、この時間をどこまで圧縮できるかが、今回のパソコン入替における最大のポイントだった。何せバックアップ取得方法の判断を誤ると、30分ロスとか普通に起こりえたのだから・・・

※実際に判断ミスで何度も後悔した。

誰も褒めてくれないから、自分で言うしかないが、私達2人(社内SEの2人)、よく頑張った!

だって80GBのデータ移行も含めたパソコン設定、90分じゃ普通終わらせられないよ・・・

明日はパソコン入替手順の②と③について・・・これは新人IT業者さんの大活躍のお話しだ。