炎上プロジェクトのリーダーがフェイドアウトすると・・・

炎上プロジェクトの真っ只中・・・

ぞっとする噂を耳にする。

このプロジェクトのリーダーが、このプロジェクトを離れるというものだ。

この社員がこのプロジェクトからフェードアウトしたら、いったいどうなってしまうのか・・・

揉めるでしょう・・・誰がリーダーをやるか

この噂には根拠があって、異動が発表されたのだ。

このプロジェクトリーダーのポジションに、別の社員がついたのだ。

しかし、このプロジェクトリーダーに関する処遇は特に決まっていない。

・・・でもこれって、別の社員がこのプロジェクトのリーダーを任されるってことなのか?

皆、そんな噂を口にし始める。

ただ・・・これはないよな~と正直思う。

そもそも、このプロジェクトが曲がりなりにもここまで持ってこれたのは、このプロジェクトリーダーの存在が大きい。

何せ、経営陣の言いたい放題の要望を、一心に受け止め、必死に周囲と調整してきたのだ。

それも、このプロジェクトだけに集中しているわけではない。

他にも次々と要望・課題を経営陣から指示され、歩留まりを起こせば叱責を受ける。

そんなことを繰り返してきたのだ。

このプロジェクトに集中させてくれなかった経営陣に、傍から見れば憤りを感じていた。

しかし、このリーダーは切れなかった。

ずーっと、我慢し続け、ここまでプロジェクトを持ってきた。

そして、炎上が確定している中で、プロジェクトは進みだした。

よくやっている・・・そう思ってた矢先にこれだ。

いったい経営陣は、何を考えているのだろう・・・

何も考えていないのか

よくよく考えてみれば、経営陣は、何も考えていないのだ、人事について・・・

このリーダーのことをこのプロジェクトが歩留まっているというだけで、散々叱責を繰り返してきた。

その歩留まりを起こしているのが、自分達だということを認識もせずに・・・

そして、今回の人事。

今回配属された社員は、このプロジェクトをこなすことはできない。

その能力はない。

それは確定事項。

結局、このリーダーが離脱することは、このプロジェクトが更なる窮地に追いやられることとなる。

そして、その負担は、新しく配属された社員だけでなく、私達他部署の人間に降りかかってくるだろう。

そして、プロジェクトはとん挫・・・そうなるのは目に見えている。

そして経営陣にはこのことが見えていないのだ。

誰が、どんなことができているのか・・・

誰が、どんな能力を持っているのか・・・

誰が、どんな調整能力を持っているのか・・・

誰が、どんな知識を持っているのか・・・

これらのことを分かってないから、こんな無茶苦茶なタイミングで、こんな無茶苦茶な人事異動を決定するのだ。

このプロジェクトが更なるとん挫を極めれば、経営陣は怒り狂うだろう。

その矛先は、今度は誰に向いて行くのか・・・

あのプロジェクトリーダーだから我慢できたのだ。

今度あてがわれた社員、もしくは他部署の人間に矛先が向いたら、きっと心が折れるだろう。

少なくとも、私だったら1か月もしないうちにアウトだ。

信用も信頼もしていない経営陣から、理不尽に詰められる・・・そんなことを、自分は受け入れられないから。

いったいどうなってしまうのか・・・ま~、近日中にその結論は出るだろう。

こちらは最悪の事態を想定しておくのみだ。