社内SEの基礎体力・・・培うことのできたIT企業時代

現在社内SEとして仕事をしているが、こんなコンピューターを相手に仕事をしていれば、時には夜遅くなったり、朝早かったりすることがあるわけだ。

19時、20時まで仕事していると、周りの人が心配してくれることがある。

「何だか、忙しそうだね。身体壊さないでね・・・」

なんていう、優しい声を掛けられることが多々ある。

もちろん嬉しい言葉なのだが、IT企業で時を過ごしてきた私にとって、はっきり言ってこんな環境、余裕である。

午前様は当たり前

もちろん、仕事ができなかったと言われればそれまでだが、私はIT企業時代、ITのセンスがゼロだった。

ま~、センスというのは、”量”だから、努力の量が足りなかったと言えばそれまでだが・・・

自分の力量を常に遥かに超える案件ばかりだったため、私は何をやるにも、時間が掛かった。

調べもの、検証作業、納品準備、聞き取り・・・とにかく時間が掛かった。

そりゃ~帰る時間もどんどん遅くなる。

午前様なんて普通のこと。

ま~他の社員も、要領悪い人達は常にそばにいたから、感覚も麻痺していたし・・・

ただ、こんな感じで毎日遅くまで仕事をしていたことが、今の基礎体力につながっているのは間違いない。

おかげで今では、どんなに遅くまで仕事していても、結局IT企業時代よりは早く帰れる。

賛否両論あるだろうが、辛かった当時の経験が今まさに生きているのだ。

量をこなせるのは若いうち

今、思えば仕事のやり方は間違っていたが、当時は必死だった。

結果、大量のITに関わる作業を考え、こなし続けた。

その蓄積が、社内SEとなった今、役に立っている。

そして思う。

あれだけの量をこなせる理由のひとつは、若いからだ。

少なくとも体力のある若手の時に、仕事の基礎体力はつけておくべきだ。

ワークライフバランスの取れた、正しい会社に、最初から就職できるのは、いいことだ。

ただもし、20年後、転職せざるを得ない事態が発生し、次に就職できた会社が限りなくブラックに近い会社だとしたら・・・ま~仕事に厳しい会社だったとしたら・・・

きっと、何の体力もない40代に、その職場を乗り切る術はないだろう。

ブラックだろうが体育会系だろうが、最初は辛めの会社に勤めたほうが、結果長く働くことができるのだ。

私は最初に勤めた会社は本当に辛い思いをした。

自業自得とは言え、毎日極限のストレスを感じていたし、周りからも色々言われた。

仕事ができなくて、時間ばかり掛かっていた。

でもこうした一つ一つの経験が、実は大切なものだったのだと、今更ながら気づいた。

それは、20年経たないと分からないこと。

願わくば、毎日暗闇の中でもがき苦しんでいた20年前の私に言ってあげたい。

”あなたのその苦しみは、将来必ず役に立つ”

そして私は今、過去の経験を活かしながら、社内SEをやっている。