人材を壊す人・鍛える人・修理する人

現在の社内の人間模様を見ていると、とにかく様々な人がいる。

人によって、様々な型分けができるわけだが、自分以外の誰かにどんな影響を与えるか・・・でその人の評価が決まるケースがある。

こんなこと、考えている暇人も私ぐらいなものかもしれないが・・・

ただ、今の経営陣はどんな人で、自分の周りにいる人はどんな人なのか・・・自分なりに考えて、型分けしておく必要があると感じている。

それはなぜかも含め、話してみたい。

人材を壊す人

これって・・・案外簡単だと思う。

ずーっと、他人を攻撃していればいいだけ。

それも、ある一定の権力を持つ人間が、自分よりも弱い立場の人間に行い続ければ、人は簡単に壊れてしまう。

今、現在の経営陣はまさにこれが当てはまる。

成果物を提出しろ、そしてその成果物に対して駄目出しをし続ければいいだけだ。

これを続けられると、人間はだんだん弱ってくる。

何をしても駄目出しばかり・・・追い詰められて、成果物の質がどんどん下がって行く。

すると、ここぞとばかりに、ますます経営陣の攻撃が止まなくなる。

最終的に、どん底まで突き落とされる。

結果、攻撃を受け続けた人間の心は壊れて、社内の人的リソースとしては、使い物にならなくなる。

更にまずいのは、人材をこの状態に持って行った張本人は、罪の意識がほぼない。

それはなぜか・・・

人材を鍛える人

それは、自分は人材を鍛えていると勘違いしているから・・・

人を育てるには、コツがある。

その一つに、その人材が持っている力の少し上の仕事を、継続して取り組ませること・・・

この流れを上手く作ってやれば、人材は成長する。

間違いなく・・・だ。

それで育たなければ、その人材の心に問題があるだけ。

たいてい、自分より少し上の仕事を真面目に取り組んでいれば、いつの間にか、大きく成長しているのものだ。

今の経営陣は、確かに教育が重要だの、口だけは言うことがある。

でもその実、やっていることは、あきらかに実力を大きく超えた課題をどんどん与え、出てきた成果物に対して駄目出ししているだけ。

はっきり言ってそんなこと・・・誰でもできる。

一見、鍛えているように見えて、実は人材を壊しているだけなのだ。

成果物は不完全なものが多い。

ただ考える叩き台を作ってくれた人材にはまずは感謝をし、その叩き台を元に、より良い成果物を一緒に作り上げるとか、もしくは、その人材を認めて心地よくし、更にやる気を引き出すとか・・・そんな正のスパイラルを作り出してやることが重要だ。

そこを勘違いしているのだ。

自分は、正しいことを言っている。

できないのは全て、他の誰かの人間のせい・・・

ま~そんなことを続けていたら、自分の周りに誰もいなくなるのは目に見えているが・・・

壊した人材を修理はできない

今の経営陣に、もう一つ決定的に足りない力があるとすれば、自分が壊した人材を、修理する力がないことだ。

自分で壊した人間の修理くらい、少なくとも自分で修理して欲しい。

それが、最低限の責任だろう・・・

自分でやらかし、人の心を壊したのだから・・・

そしてその人の人生を壊したのだから・・・

修理できないのなら、壊さないで欲しい、他人の心を・・・

ま~、その願いが届くことはなさそうだけど。

壊れた人間の心を修理することは難しい・・・というか、基本的にできない。

もし修理することができたとしても、それはすごく時間が掛かるし、修理の仕方は人によって千差万別。

だから、心の修理は普通の会社員にはできなくて、専門的な勉強をしてきた人にしかできない。

人の心を壊すのは案外簡単だ。

でも修理することは難しい。

そのことを、権力を持った人間ほど、知っておかなくてはいけない。

とは言え、私も中間管理職。

一歩間違えば、自分より下の人材の心を、簡単に壊すことのできる立場にいる人間だ。

気をつけなくてはいけない。

今の経営陣のやり方を、確認し、自分の心に落とし込み、自分はこうあってはいけないと、反面教師にするしかない。

半面教師としての活用方法があるだけ、今の経営陣はまだマシなのかもしれない。

私程度のポジションにいる人間に、その景色が見えるほど、今の会社は、透明性に溢れているのだ。