情報システム部門の時間外対応について②・・・それでもIT企業時代に比べればマシかと

昨日の続き・・・

24時間365日待機・緊急対応の辛さは今も昔も変わらないが、それでも昔の方が間違いなくつらかった。

何せ、私の前職はIT業界・・・

そして、クラウドなんていう技術がまだそれほど発達していない時代だったため、サーバーは自社に設置するのが当たり前だった。

それほど高性能というわけでもないサーバー群を社内に並べ、お客様のサービスを組み込み、今でいうサブスクで月額費用をいただく・・・

そんな脆弱なサービスを展開していた。

ただ問題は、24時間365日止まってはいけないサービスも運用していたことだ。

ただただ辛い夜間の呼び出し・・・

その当時は、自宅からリモートで会社に侵入する環境も整ってはいなかった。

そのため、24時間365日対応のサーバーのサービスが停止すると、いつ何時であろうが、出社して対応しなくてはいけない。

23:00だろうが、1:00だろうが、3:00だろうが、5:00だろうが・・・

出勤して、落ちているサービスを手動で起動したり、サーバーを再起動したり・・・

そんな作業を会社時間外に出勤して行うわけだ。

そして、その障害連絡は、メールで来るのである。

機械ものに忖度はない

サービス停止、サーバー停止・・・障害が発生するといつ何時であろうと機械から機械的に文章で呼び出されていた。

”no-reply~・・・”

何とも味気ない呼び出し・・・

こちらは睡眠中なのだけど・・・

機械は感情も持っていないし忖度もしない。

サービスが落ちたら人間の心なんかお構いなしに、躊躇なくメールを発信する。

そのメールを受け取った人間がどんなストレスが掛かるかなんてお構いなしだ。

ま~、だからこそ、このサービス停止のお仕事は人間ではなく機械にしかできないものだとも言えるのだが・・・

その時の対応手当

確か、1か月5,000円の待機手当と、1回対応すると2,000円だったと思う。

1か月全く出動することもなかった時もあれば、週に何度も呼び出されることもあった。

本当に眠くて勘弁してほしいと涙が出た時もあったくらいだ。

それの対価は数千円・・・

そんな時よく思ったことは、

”会社は本当に私の感情を理解してくれているのだろうか・・・”

もちろん、この辛さは経験した者にしか分からない。

むしろ、夜間対応なんてしたことのない人間に、

”君の気持はよく分かるよ!”

と、言われたとしたら、頭に来るだろう。

復旧できるかどうか分からない恐怖

もう1つ、この対応には恐怖もある。

何せ、責任者も他の技術者、社員もいない状況、出社した1人か2人で対応しなくてはいけないのだ。

もし、復旧できなかったら、いったいどんな事態になるのだろう・・・

私のITスキルはIT業界において最底辺・・・

ま~、そんな私だからこそ、せめて社内に置いてあるサーバーの面倒くらい24時間365日見てろよ・・・となったのもあるのだが。

だから、もし復旧できなかったらと考えると、怖くてたまらなかった。

だったら恐怖を和らげるだけのIT技術を身に着けるための勉強をしろよ・・・と言われそう。

今の私も昔の私にそう言うだろうけど。

ただその当時の私には、できなかったと思う。

それに比べてエンドユーザーの環境は・・・

今は呼び出されるとすれば、少々(?)とは言え感情のある人間・・・

時間外はよく連絡があるけど、流石に休日の連絡はなくなった。

それでも本当に緊急のトラブルがあったときはたまに連絡があるけど・・・

ただ、間違いなく、あの当時の経験は役に立っている。

あの時の24時間365日の対応の辛さと恐怖に比べたら、今はほぼ全て業者が面倒見てくれる。

自分がメインとなって回復作業しなくてはいけないことはほとんどない。

それだけでも相当気楽・・・

ただ、それは私個人の話しであって、情報システム部門の他の社内SEの方々には関係のない話し。

やっぱり、緊急の時間外労働・休日出勤が辛いことには変わらないし、そのルールについては、きちんと経営者層・上層部と話し合う必要があるのである。