これからの時代に必要な人材とは⑤・・・ファシリテーター

我が社では、会議が無数にある。

元々、長時間・大人数集合・数が多い・・・と、現存するビジネス書では明確に否定されている会議の在り方を体現している会社ではあったが、このコロナ禍で2年前にオンライン会議を導入して以来、会議の量は更に右肩上がりだ。

相変わらず人数も多いし、時間も割と長い。

そもそも、以前は大人数が集合する会議は移動時間を含めて時間拘束が問題になっていたが、今は、一瞬で集合できるオンライン会議が主流・・・

移動時間が減って、めでたしめでたし・・・となるはずが、会議の量が増えて移動時間をカバーしている。

ま~そんな話しは置いておいて・・・

会議が多い会社ではあるが、最近、経営者層はその会議に意味をもたらそうとしている。

・・・当たり前と言えば当たり前なのだが。

1人1人が会議の準備をして考えを口にする場

以前の我が社の会議とは・・・

経営者層が30分ほどお話し、部長クラスが各部署の資料を読み上げ、課長クラスが資料読み上げ・・・

集まった皆さんは、3時間無言でそのお話しを聞いているだけ。

そして、成績のとても良い、もしくは成績がとても悪い、店舗責任者に形式的な発表を皆の前でさせる。

終わり・・・

みたいな、突っ込みどころ満載の会議が主流だった。

ただ、最近はこの会議形式も変化している。

それは参加者が、ある程度自分の考えをまとめて望まないと、ついていけなくなる会議だ。

自分の考えをまとめて会議に望み、そして自分の考えを自分の言葉で発表する。

当たり前と言えば当たり前の会議の姿だが、これまで我が社ではそんな会議は少なかった。

そのため、これまで言われたことしかできなかった社員が、自分の考えを持って、徐々に自走できる組織になってきた。

これは、現在の経営者層の方々が、会議の在り方を変え、よりよい時間にするために、工夫を続けた結果だ。

会議の在り方を変える・・・これってかなり難しい。

でもそれを現在の経営者層の方々は、実現しているのである。

ファシリテーターの存在

現在、重要な会議のファシリテーターは、経営者層の方々が行うことが多い。

それは、明確な目的を持ち、自分の望む方向へと導くために、あえて行っているのだろう。

ただ、そのファシリテーターの担当も、徐々に下の者にシフトし始めた。

つまり、今の世の中の動きに合わせた変化を起こしてきたのだ。

会議のファシリテーターなんて、部長や課長がやることだ。

そして経営者層の人達は、その会議の流れの中で、自分の持っている情報とブランディングしたり、確認したり、方向性を決めたり、物事を判断することに集中できるのがベストだ。

より良い会議にする力を、部長以下のメンバーは身に付けて行くべきなのだ。

参加した誰もが自分の考えを述べる時間が設けられ、会議終了後次はいつまでに何をやらなければならないかを1人1人が認識できる、そんな会議にするためには、ファシリテーターの存在が必要不可欠だ。

案外いない

ただ・・・ファシリテートできる人は現在のところ我が社では少ない。

会議が招集されても、招集した人自身が、何をすればいいのか分からなかったり、準備不足だったりすることなんてしょっちゅうだ。

この時間なんだったんだろう・・・と思う会議ほど無駄な会議はない。

せっかく集まっているんだ、この機会を生かさなくてはいけないし、もしかして何かを簡単に決めることのできる最後のチャンスかもしれない。

そもそもファシリテーターって何?の状態の社員がほとんどだ。

この役をこなすことができれば、当面は希少性の高い社員になれそう・・・

彼が主催する会議は、必ず結論が出る、方向性が見える、時間内に終わる・・・そんな風に周りから評価される人材になれば、生き残れる確率が上がるだろう。

そして、優れたファシリテーターになるためには、意味ある経験を積み重ねること・・・

会議には準備をして望み、全員が発言の機会を得て、そして方向性を確認し、会議が終わった後すぐに行動を移せるように・・・そんな会議をファシリテーターとして積み重ねることができれば、会社から必要とされる人材になれるだろう。