社内SEに求められる能力・・・エンドユーザーの最終兵器”エクセル”

IT企業時代、ある先輩に言われたことがある。
「エンドユーザーは最後はエクセルなんだよ。」
この言葉の本当の意味を理解するのに、私はエンドユーザーにならなければならなかった。
そう・・・エンドユーザーになって初めて分かったのだ、この意味を・・・
どんな過程を経ようと最後の最後は必ずエクセル
エンドユーザーとなり(社内SEとなり)、最初に面食らったのが、とんでもないエクセルの利用量だ。
・・・こんなことまでエクセル使うの?
・・・こんな関数の組み合わせ方あんの?
・・・これはワードの仕事じゃない?
とにかく、何でもエクセルで解決していた。
私もIT企業からやってきた身なので、しょっちゅうエクセルの計算式が壊れたから見てくれと、上司や年配の方に声を掛けられた。
そんな時、セルの中の計算式をおもむろに見てみると・・・
”み・見たくねー”
とんでもない組み合わせの関数が、延々と並んでいる。
これ・・・IT業者にお願いしてプログラム1本作ってもらった方が遥かに簡単なんじゃないか・・・
そんな風に思うことなんてしょっちゅうあった。
確かに私はIT企業出身だが、別にエクセルのスペシャリストだったわけではない。
むしろ、エクセルの使用頻度なんて、低かった。
ま~、訳の分からない関数を調べなければいけないときは、全てググって解決してたけど・・・
そして、初めてIT企業時代に先輩に言われた言葉の本当の意味を理解した。
”確かにエンドユーザーは・・・最後の最後はエクセルだ”
どんなに最新ITツールを導入してもエクセルの呪縛から逃れられない
あれから(社内SEになってから)、10年以上の月日が経った。
以来、無数のITツールやシステムが導入されてきたが、導入の時に必ずエンドユーザーが確認することがある。
「最後はどうやってCSVに吐き出しできるの?」
どんな場面でも、この質問が出てきた。
いや~このシステムはCSV吐き出しの機能はないんですよ~
・・・こんなことをIT業者が言おうものなら、あっという間にその提案は却下だ。
既存システム、新システム、これらをつなぐためのCSV、そしてエクセル変換・・・
これを繰り返し行った結果、エクセルから逃れることのできない企業体質が出来上がってしまったのだ。
エンドユーザーにとても便利なエクセルだが・・・
エンドユーザーでエクセルができる人は会社から重宝される。
社内でエクセルができない人から見れば、エクセルができる人は魔法使いだ。
どんな地位や立場にある上司からも一目置かれる存在に成り得る。
”パソコンができる = エクセルができる”
エンドユーザーの無敵の方程式。
ただ最近、エクセルの弊害がどんどん拡大している。
〇進化するITツールにエクセルが対応できなくなっている
〇エクセルは共有が苦手
〇共有しても冗長性がない
・・・etc
そう・・・エクセルの得意分野である単独作業に、限界が来ているのである。
確かにエクセルは便利、ただ万能ではない。
要は使い用だ。
使わなければならない場面ではエクセルを利用するが、エクセルに縛られ過ぎるとこれからのDXの時代について行くことはできない。
そのことを改めて認識し直すことが重要なのだと、日々感じている。
・・・とは言え、社内SEになれば、エクセルに詳しいことに越したことはない。
エクセルできるって、とっても便利なのだ。
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