炎上案件の絡むずるい存在

正直、自分ってずるいな~と思う、この炎上案件に関わる姿勢が・・・

周りからも、そう見えていると思う。

遅すぎた覚悟

今、私はこの炎上案件に、積極的に関わっている。

色々な人に声を掛けたり、情報を発信したり、情報を整理したり・・・

私がいなければ、間近に控えたシステムのカットオーバーは、もっと大変だっただろう。

そういう行動を躊躇なくできるのは、私が、カットオーバーを控えて、

「今のままじゃ、まずい。どうなってもいいから、動かなきゃ!」

と、覚悟を持ったからである。

しかし、その覚悟・・・当たり前だけど遅すぎた。

何せ、これまで遠巻きに見ていただけなのだ。

こんな風にすればいいのに・・・とか、こうすればいいんじゃないでしょうか・・・とか、だいたい・・・とか、抽象的で他人事のこしか言ってこなかった。

この炎上案件に、最初からどっぷり関わらなければならなかった少数の人達から見れば、何を今更張り切ってんだ・・・?となるのも無理はない。

ま~、最後まで関わらないよりはマシかもしれないけど・・・

ここまで放置に放置を重ね、最後の最後の仕上げのところだけ、急に現れて、

「これはこうしたほうがいいんじゃないですか!もう間に合いませんよ!こうしましょう!」

・・・なんて言ったところで、冷静に見れば説得力のかけらもない。

だって、これまで関わっていなかった奴が急に主導権を握り始めるのだから・・・

これまで関わってきた人たちは、もう頭のてっぺんからから足の指先まで、そして心も疲れ果てているのだ。

私は、必要最小限の関わりにしていたため、まだ心と身体がフレッシュなだけなのだ。

だから、私がこんな風に覚悟を持って、他の人より少しだけ力強く動けるのは、至極当然のことなのである。

見る人が見れば分かる、私のずるい動きが・・・

ここでそこまで主導権握るなら、最初から関わってくれよ・・・と思われるだろう。

結局、私の覚悟というのは、全体の流れの中でも遅すぎるものだったのだ。

自分自身の中では納得して受け入れる

ただ、私は思う。

もしもっと早くこの炎上案件に関わっていたら、私の心はもっと疲弊していただろう。

このプロジェクトのこの段階において、フレッシュな心を持った戦闘要員は必要だったのだ。

だからそれが自分の役割だったのだ。

ずっとこの炎上案件に関わっていたメンバーの心は擦り切れている。

頭も普段の50%しか働いていないメンバー達だ。

その人達にとって、この炎上案件の仕上げを行うことはきつ過ぎる。

だからせめてこの部分だけでも、目立ってもしょうがないと。

そして、他のメンバーから、今頃・・・と思われるのも受け入れておく。

自分は周囲から見たら、ずるいと思われる・・・でも致し方ない。

この炎上案件をこなすには、こうするよりほかなかったのだ・・・と自分自身に言い聞かせるしかないのだ。