人の時間をもらうこと・・・

今のご時世、どんなに優秀な人でも、1人で全てできてしまう人はいない。

いや、むしろ、優秀な人ほど、周囲の人の力を使うことに優れている。

そして、会社に大きな成果をもたらすものである。

私も、自分ひとりで行える仕事はとっくになくなり、様々な人の力を借りなければ、こなせない仕事ばかり抱えるようになった。

ま~私は優秀ではないから、周囲の人に力を借りることが、難しい場合もあるのだが・・・

周囲の人に力を借りるということは、裏を返せば、人の時間をもらうこと・・・

この意識が最近薄れていた。

打ち合わせするんだったら最終的に何をさせたいか決めないとね・・・

ある人から助言を受けた。

打ち合わせがあって、会議に、部長の皆様を招集・・・

ただ、その打ち合わせが、至って曖昧なもので、最後の落としどころが見えづらいものだった。

会議を明日に控え、ある部長から、

「明日の会議、どうしようね~」

と軽く言われた。

私も、多忙のあまり、そこまで準備できていなかった。

ま~、実際、私はなし崩し的に巻き込まれた会議で、どちらかというと、別部署の仲介役という立場だと思っていたのだが・・・

ただ、実際招集したのは私だし、私が色々決めないと、うまく行かないかも・・・とは思っていた。

でも忙しくて、その準備を端折ろうとしていた矢先の確認だった。

「最後、何やってもらうかまでは、決めておかないとかな~」

その部長にそう言われ、そうりゃ、そうだよな~と思って、残業して資料の準備をすることになったのだった。

相手の時間をもらうのだから・・・

当たり前のことを、当たり前に言われただけだったが、最近基本的なことを忘れていた自分に気づかされる出来事だった。

何せ、人の時間、しかも部長クラスの時間をもらうのだ。

そりゃ~、身のあるものにする必要があるだろう。

ま~、自分的には、なんでここまで自分がやらなきゃいけないのだろう・・・と思っていた会議だから、今一つ納得はできないが、そんなことは招集を掛けられた部長には関係ない。

時間をもらうからには、それなりの成果を出さなければならない。

何せ、相手は時間単価の高い方々・・・

自分の時間とは違うのだ。

何を目的として、何を決めるのか、そして最後、どんなアクションをしていただきたいのか・・・ここまで決めて、初めて、会議を開催する資格がある。

忙しすぎて、そんな基本的なことも忘れていた自分が嫌になる。

全ての仕事に共通している・・・

これは相手が部長だからというわけではなく、相手が誰であろうと、考えることは一緒だ。

相手が誰であっても、相手の時間を大切に思わない人間は、いずれ誰の時間もいただけなくなる。

そうなったら、今の世の中、仕事をしていくのはほぼ不可能・・・

だから、改めなければいけない、今の仕事の自分の姿勢を・・・

自分は、そんな優秀な人間じゃないから、油断したら、真っ逆さまだ。

そのことを忘れてはいけない。

相手の時間をもらうことには、必要以上に敏感になる必要があるのだ。