定期的に起こる自分自身では回避できないピンチ・・・①退職者発生リスク

2022年2月25日

社会人になって20年以上たつが、その間、1年~3年に1回程度、必ず自分自身に起こっていることがある。

それは、自分自身では回避することのできないピンチ。

そしてこのピンチにうまく対処できない、上手く乗り切れなかったとすると、自分の評価が下がったり、自分自身の心が深く傷ついたりと・・・ろくなことが起こらない。

つまりこのピンチが発生したときは、自分がこれまで培ってきた経験や知識、スキルを総動員して、対処する必要がある。

ピンチの種類は大きく3つに分類されるが、今日はそのうちの1つをお話ししたい。

IT企業時代の思い出

IT企業時代、私が勤めていたIT企業は、出入りの激しい会社だった。

数十人規模の会社であるにも関わらず、一時期など、毎月送別会を実施していたこともあった。

毎月、月初に各個人のカレンダーが公開されるのだが、あきらかに不自然な休み(有休消化)がある従業員がいた。そして、その人は、当然のごとく会社に別れを告げて行った。

ただ、問題なのは、従業員が退職することではない。

退職した従業員によって、こっちにどれだけの被害が押し寄せるのか・・・この1点に尽きる。

自分が仕事をする上で頼り切っていた人が急に辞めることになっちゃった

特に、自分が仕事をする上で、頼り切っていた人が辞めることになった時のダメージは深刻だった。

マジでこの人辞めちゃうの?・・・と思ったことは何度もあった。

そのような場合、例外なく、確実に負担は私の肩にのしかかった。

そもそも私はIT企業時代は超劣等生。

その私に負担をのしかからせるくらいの緊急事態だから、そりゃ~大変だった。

しかし・・・この人が辞めたら、本当にヤバい・・・と思っていた人がいた。

同じ部署で、本気で頼りにしていた人だった。

自分がIT企業に勤めながらもITスキルが底辺な私を助けてくれる人だったのだが・・・

そして・・・その人はある日突然、辞めたのである。

自分の負担は3倍に・・・

元々同じ部署にいたので、会社はその人の仕事を私に全て割り振った。

私は自分の仕事も満足にできていないのに、その人がやっていたレベルの高い仕事をそのまま私に上乗せしたもんだから、私の体感はこれまでの3倍の辛さになった。

やって終わる仕事ならいいのだが、あまりにもレベルが違い過ぎて、どうやってこの仕事を片付ければいいんだろう・・・?

と毎日、できない、できない・・・こんな精神状態が継続された。

そして、私の心は壊れたのである。

客先で起こる腹痛

それでも社内にいる時は何とかなったのだが、客先に行くと決まって腹痛が起こった。

ストレス性に間違いない。

病院には行かなかったが、行けば、鬱病と診断されただろう。

一旦は会社に辞めることを伝えたが、部署異動を提案され、異動した部署で心のリハビリができた。

おかげで、何とか会社を辞めずに済んだ。

今、思い返しても、自分にとっては黒歴史の1つだ。

周囲の退職リスクを常に考える

誰かが退職したために、その影響で鬱病になりかけたわけだが、今、思えばとてもいい経験だった。

追い詰められると自分はあんな状態になる。

逆に言えば、誰かが退職しても、自分自身をあんな状況に追い込まれないようにしておけばいいんじゃない?

そう考えるようになった。

それからは、この人が辞めたら自分にどんな影響が出るだろう?・・・と、常に考えるようになった。

そして、その対策も考えるようになった。

定年退職は分かり易い人員減だが、急な退職はそれ相応の準備が必要だ。

準備とは具体的に、

①他人の仕事をマニュアル化しておく

②誰かが辞めたとき、自分以外にバックアップできる人材の当たりをつけておく

③自分自身のスキルアップを常日頃からはかり、スキルの余力を残しておく

・・・etc

色々あるが、常に誰かが辞めるかもしれない・・・と、心の中で準備しておくことだ。

そしてもう1歩進めて考えると・・・

永遠に続くチームなどあり得ない。

退職、異動、長期休暇・・・そんな急に頼っていた人がいなくなるリスクは常にあるということ。

そのことを、毎日心のどこかで持っていること・・・それがいざと言う時に、自分自身の心を守ることにつながるのである。

以上が退職リスクの対応について・・・明日は2つ目のピンチについてお話しする。